どの作品からご紹介させていただこうかと悩みましたが、古いものになりますと、記憶が曖昧なものが多いので、今年に演奏されたものから書かせていただきます。
星形で彩る“つむぎうた” for Soprano,Baritone and Organ
この作品は、日本基督教団聖ヶ丘教会の創立120周年記念のため、委嘱を受けて作曲いたしました。今年の1月の記念コンサートにて演奏された、ソプラノとバリトンという二人の歌手とオルガンのための作品です。そこにあるオルガンは、私自身も何度が演奏させていただく機会をいただいたことがありましたので、その音色をイメージしながら、お祝いの気持ちを込めて、様々な私の想いを紡ぐように作らせていただきました。また、この曲が演奏された時、実際の音として新たに、演奏者を通して紡がれ、聴いてくださった方々の心へと繋がっていき、そこから一つの調和が生まれることを願いながら書いていきました。
タイトルの最初を「星形で彩る」としたのは、曲の構成や調性の移動(転調)の過程からでもあるのですが、それだけでなく演奏する際に二人の歌手が立ち位置を移動し、その移動した道を結んでいくと星形が形成されるというプロセスがあります。初演された当日は、演奏者たちのアイディアにより、舞台の床に色のついたテープが、実際に歩く道の目印として張られました。それは上から見ると、大きな星形となるように貼られていて、コンサートが終わった後、たくさんのお客様がご覧になっていました。
最後に、この曲の詞を載せさせていただきます。
「星形で彩る“つむぎうた”」
詞 伊東 光介
光を浴びて 悲しみを包む
祝福の祈りをこの歌に乗せ、この歌に乗せて謳う。
全ての愛の形は、煌めきで出来ているから
(全ての慈しみも煌めきで出来ている)
それを涙で流します。
「踊りましょう、この気持ちは宝物。」
愛のワルツ
―喜びも、感謝も、この全てを奉げます―
「踊りましょう、丘の上で高らかに。」
希望の歌(=愛のワルツ)
あなたにも、あなたにも、届いてほしい。
ささやかな幸せが いつの日も輝いていますように
「さぁ、“おめでとう”と声に出そう。我らの未来にも乾杯をして、“おめでとう!”」
「“おめでとう”と声に出せばそれだけで心温まるでしょう、“おめでとう!”」
時の中で 共に歩む 我らの命は【感謝の詩】
時に聴こえる愛の調べが 風を彩る あの遥か遠い空
我ら共にある 神の栄光と共に 大地を踏みしめて 天まで届くように
謳う、祈る、全てを込めて皆で願おう この場所で、世界中の未来を・・・